いやなそらだねっていつも言われる。

あさ、はうすから出たらすとーぶのまえに　むーとんがあったの。母さんはすぐにしまってーって言ってたけど、宙ねえさんは、もしかしたら　そらは何もしないかもしれないって思ったみたい。でも、はずれ。すぐにかみちぎりはじめたよ。母さんは「ごはん、ごはん、ごはんだよ」ってわたしをよんだ。
このむーとんは、母さんがだいじにしているから、ずっとしまってあったんだよ。ずっとまえに、ありちゃんのおうちの　さくらちゃんが、このむーとんの上でおしっこして、母さんは　げきどしたんだって。きょうもかなりおこっていた。



むーとんより　ごはんのほうがいいから、すぐにもらいに行ったけど、「わるいこには、あげない」って。ずっとまってもだめだった。



がっかりして　そふぁーにもどった。でも宙ねえさんがうそはだめだよって、すぐに食べさせてくれたよ。



ごぜんちゅう、母さんはゆきはねをして、宙ねえさんは、すとーぶの　はいきこうが　ゆきでうまりそうだから、ゆきをほっていた。わたしもいっしょに外にいたけど、さむくて　すみっこのほうでかたまっていた。
それでかわいそうだからって、さぎょうがおわってから　きゅうきょおさんぽにでかけたんだよ。
ひろいところで走りたかったけど、すのーしゅーがないからむりだって。
こんどねって言われた。



もどろうとしたら、大きな声で、どこかのわんちゃんがほえていた。わたしはじっとみみをすませたよ。宙ねえさんが「かつらちゃんかな？」って言ったから、わたしは　いちもくさんに、かつらちゃんのおうちまで走ったんだよ。だけど、いなかった。小さい声でキュンキュンってよんでみたけどどこにもいない。おうちの中なんだね。



ほえていたのは、かつらちゃんじゃなくて、このわんちゃんだったんだよ。宙ねえさんは、しょたいめんだって。わたしが行ったらほえるのをやめて、わたしがいなくなったらほえるんだよ。だから行ったり来たりいそがしかった。あんまりほえられると、わたしもだまっちゃいられないから。
それから、少し行くと　しょうがくせいのおとこの子がいて、わたしのこと「そら」ってよぶ。宙ねえさんが「そらのことしってるの？どうして？」って聞いたら、「このあいだ　こうえんで会ったから」って。だけど、わたしも宙ねえさんもしらない子だった。宙ねえさんは、わたしの　かおのひろさにびっくりしたかもね。



ちょっとのつもりが、たくさんの　さんぽになったから、きょうはもう　おしまいだって。帰るよって言われた。よるもなしなんだって。



だけど、おうちに帰ってきてから、宙ねえさんは　すのーぼーとを出してきたよ。じぶんがぼーとにのって、わたしに　ひっぱってって言うの。でも、いみがわからないから、わたしもいっしょにのってみた。ちがうんだって！って言われたよ。



いろいろ言われたけど、さっぱりわからないから、うごかなかった。やっとあきらめたみたいだよ。



おさんぽもしたから、しばらく　おひるねしてほしかったみたいだったけど、わたしはかつどうしてた。そしてとうとう、ねんがんだった　ぼーるぺんでゆっくりあそべたの。もうこれは　かんぜんにだめになったって。ずいぶん長いたたかいだった。



つぎにねらっているのは、あかえんぴつ。でもなかなかむずかしいの。宙ねえさんも　ちゅういしているからね。



母さんはすぐ「いやなそらだね」って言う。もう口ぐせになってるよ。きょうも　そう言うから、宙ねえさんが「どうしたの？」って聞いたら、そらが　ゆのみをなめてるって。
ゆのみは、あっちっちだよって言われてるけど、だいじょうぶなこともあるんだよ。ようじんして　かんさつしたら、だいじょうぶってわかったの。だから、てーぶるにおいておく方もわるいとおもうよ。
だけど、ほんとうのあっちっちは、こわい。



きょうは、たいじゅうを計ったんだよ。いっかげつに　いっかいくらい計るんだけど、たいじゅうがふえたら、もらえるおやつがすくなくなる。きょうは、だいじょうぶだった。
ひとりで　たいじゅうけいにのりなさいって言われるけど、いみがわからない。
わたしには、まだまだ　わからないことばっかりで、つかれちゃうよ。
くらくなって、おさんぽに行こうよってさそってみたけど、あまかった。